原 和男 紀州熊野地域づくり学校 校長
新しい風の吹く秋津野へ
世界遺産の「熊野古道」山又山、秋津野は平地が狭くまさに、耕して天に至る土地で農業にも決して理想の土地ではありません。
かつて村を崩壊した明治22年の大洪水からの復旧、昭和の大合併、公益法人上秋津愛郷会の設立、上秋津を考える会、秋津野塾の発足、農産物直売所「きてら」、旧校舎活用した「秋津野ガルテン」の設立・・・時代の風を巧みに読みながら多くの皆さん方に教えを請い、力を借りながら住民の熱き心で一歩一歩、歩み続けています。
雨ニモ負ケズの宮沢賢治が夢見た理想の里「イーハトーブ」、この秋津野に眠っていると私は信じています。
秋津野ガルテン、古い二階の旧校舎、風が窓ガラスをゆする音、歩けば板がきしむ廊下、ひょこっと「風の又三郎」が現れそうな教室で地域づくりの熱い心を語り合いませんか。
橋本 卓爾 紀州熊野地域づくり学校 名誉校長
紀州熊野地域づくり学校」に期待する
田辺市上秋津地域の地域づくりは現在進行形です。この地域では、「秋津野がルテン」や「きてら」など県内のみならず全国的にも注目されている地域づくりの成功事例があります。しかし、同地域とそこで地域づくりに取り組んでいる人たちは、けっして小成に甘んじていません。これまでの成果や失敗を踏まえ、試行錯誤を繰り返しながらたえず前進をめざしています。立ち止まっていません。
だから、この地域にはこれまで培ってきた地域づくりのノーハウがあるだけではなく、さらなる前進をめざしたいという意欲と情熱があります。これがあるから時には「ケンカ」もあります。このような地域こそ地域づくりを学ぶ最適の地域です。地域づくりに取り組んでいる地元の人々と地域づくりをめざして学びたいと思っている地域外の人々が出会い、語り合い、時にはぶつかりあう。この中から何かが生まれてきます。
地域づくりの豊かな教材がある田辺市上秋津地域で開校される「紀州熊野地域づくり学校」に期待する所以です。
藤田 武弘 地域戦略論担当教員
運営委員会
□ 藤田 武弘 (和歌山大学)□ 玉井 常貴、原 和男、木村 則夫、他
□ 岸上 光克、